カフェなどで公衆WiーFiが使えないときや、外出先で急にインターネットに接続したいときに、iPhoneを使用したテザリングは非常に便利です。
Wi-Fiや有線接続が無い場所でも、Windows 10/11のPCを容易にインターネットへ接続できます。
しかし、初めてテザリングを利用する方やインターネットへの接続に不安がある方は、デザリングの設定方法や接続手順が少々複雑に感じられるのではないでしょうか。
本記事では、そんな疑問・問題を解消するためにWindows 10/11でiPhoneとテザリングで接続する方法を、具体的な手順を詳しくご紹介いたします。
まずは、Windows 10や11でiPhoneをテザリング接続する基本的な手順から解説し、Wi-Fi、Bluetooth、USBといった各接続方法のメリット・デメリットについて詳しく説明します。
また、私が経験したデザリングが勝手に切れるときの回避方法もお伝えしますね。
Windows 10/11でiPhoneとデザリングで接続したいけど方法がよくわからない、接続したけど勝手に切れて困っている方はぜひ、最後まで目を通してください。
Windows 10/11でiPhoneとテザリング接続する方法
Windows 10/11でiPhoneとテザリング接続する方法は以下の3つがあります。
それぞれメリットや手順が異なりますので、順番に解説します。
それぞれの接続方法のメリット・デメリット
3つの接続方法のメリット・デメリットについて解説します。
Wi-Fi接続のメリットは、複数のデバイスを同時にインターネットへ接続できる点です。
デメリットはバッテリーの消耗が速くなることです。
Bluetooth(ブルートゥース)接続のメリットは設定が簡単な点と、省電力である点です。
デメリットはWi-Fiと比べると速度が遅いことです。
USB接続のメリットは最速のデータ転送速度と安定性、そしてiPhoneの充電も同時に行える点です。
デメリットはケーブルが必要なことと、他のデバイスで共有が難しい点です。
接続方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
WiーFi | 複数のデバイスでデザリング可能。 | iPhoneのバッテリー消耗が速い。 |
Bluetooth (ブルートゥース) | iPhoneのバッテリー消耗が少ない。 複数のデバイスでデザリング可能。 | 3つの接続方法で通信速度が一番遅い。 |
USB | 3つの接続方法で通信速度が一番速い。 電波障害など環境の影響を受けず安定して通信できる。 iPhoneが充電されるのでバッテリーが消耗しない。 | 接続用のケーブルが必要。 デザリングできるのは1デバイスのみ。 |
WiFiを使ってWindows 10/11をiPhoneとテザリング接続する手順
WiFiを使用してWindows 10/11をiPhoneとテザリングする方法は以下の通りです。
- iPhoneの「設定」アプリを開きます。
- 「インターネット共有」を選択し、Wi-Fiのパスワードを設定します。
- 「インターネット共有」の「ほかの人の接続を許可」をオンにします。
- Windowsのネットワーク設定からWi-Fi接続を選び、iPhoneが公開するSSIDを見つけて接続します。
Wi-Fi接続時には、iPhoneのバッテリー消耗が激しくなるため、iPhoneを充電しながら使ったほうがよいでしょう。
Bluetooth(ブルートゥース)を使ってWindows 10/11をiPhoneとテザリング接続する手順
Bluetooth(ブルートゥース)を用いたテザリング接続は、比較的手軽に行うことができます。
- iPhoneとWindowsの両方でBluetoothを有効にします。
iPhone側は「設定」アプリから「Bluetooth」を選び、次に「Bluetooth」をオンにします。 - iPhoneの「設定」アプリから「インターネット共有」を選択し、Wi-Fiのパスワードを設定します。
- 「インターネット共有」の「ほかの人の接続を許可」をオンにします。
- Windows 10/11側でBluetoothの設定でデザリングするiPhoneをペアリングデバイスとして追加します。
- Windows10/11のネットワーク設定のインターネット接続先に、デザリングするiPhoneを接続デバイスとして選択します。
Bluetooth接続はWi-Fiに比べて低速なので動画視聴など大量データのやり取りには向いていません。
USBを使ってWindows 10/11をiPhoneとテザリング接続する手順
USB接続は最も高速で安定性の高いテザリング方法です。
- iPhoneをUSBケーブルでWindowsに接続します。
100均などで売られている充電専用のケーブルでは接続できません。データ通信用のケーブルを使いましょう。 - iPhoneの「設定」アプリから「インターネット共有」の「ほかの人の接続を許可」をオンにします。
- Windows 10/11のPC上でiPhoneのネットワークが自動的に共有されます。
- Windowsの「ネットワークとインターネット」設定で、USB接続が表示されていることを確認します。
Wi-FiやBluetooth(ブルートゥース)に比べてデータ転送速度が速く、安定した接続が可能です。
また、iPhoneはWindowsのPCから充電されるので、長時間の使用でもiPhoneのバッテリーを消耗しません。
iPhoneのデザリングのオンオフは簡単
インターネット共有のオンオフを簡単に切り替えることができます。
iPhoneの「設定」アプリの「インターネット共有」を選択し、「ほかの人の接続を許可」のオンにするとデザリングが使えて、オフにするとデザリングが切り離されます。
iPhoneとWindows 10/11のデザリング接続ができない場合の対処法
テザリング接続がうまくいかない場合、さまざまな原因が考えられます。
その対処法をいくつか紹介します。
Windows 10/11で接続できない原因と対策
Windows 10/11でiPhoneテザリングが接続できない場合、いくつかの原因があります。
第一に、Windows側のネットワーク設定が正しくされていないことが挙げられます。
デバイスマネージャーを開き、ネットワークアダプタが正しく機能しているか確認します。
第二に、iPhoneのインターネット共有設定がオフになっている場合もあります。
iPhoneの設定アプリを開き、「インターネット共有」がオンになっているか確認します。
オンになっている場合は、一度設定をオフにしてから再度オンにすることで接続が改善することもありますの試してみましょう。
iPhone側でテザリングが表示されない場合
iOSのバージョンが古い、プロファイル設定が誤っている、またはキャリアのプランがデザリングにたいおうしていない可能性があります。
iOSを最新にする、キャリアのプロファイル設定を見なおす、キャリアに問い合わせるなどしてみましょう。
テザリングの接続が勝手に切れる場合の対処法
テザリング中に接続が頻繁に切れる場合、いくつかの対策があります。
私もスタバでデザリングを使用中に煩累に切断され、作業に集中できずストレスを感じていました。
そこで、ネットで調べて2つの対策を行いました。
①iPhone側の対応
デザリングのオンオフや設定は「設定」アプリの「インターネット共有」から行いますが、「インターネット共有」の画面が表示されている状態で、ロックがかからないようにしておくとWindows 10/11とのデザリングが安定します。
同じApple製品のiPadだと切断されないので不思議です。
デザリングが終了したら、ロックの設定を戻すのを忘れずに。
②Windows 10/11側での対応
iPhoneとWindows 10/11のデザリングは90秒間通信がないと切断されます。
ですからWindows 10/11側のアプリが何かしら通信していてくれるとよいのですが、必ずしも通信が発生するとは限りません。
ずっと作業に集中してて通信が発生せず、気が付くとデザリングが切断されてネットに接続できず、作用が中断することも。
私は、それがストレスだったので60秒間に1回、通信するスクリプト作成し、デザリング中に動作させることにしました。
以下のスクリプトをデスクトップに「tethering.bat」というファイル名で保存します。
@echo off
REM 通信間隔
set interval_time=60
REM 通信先
set connect_url=google.com
:top
cls
echo.
echo %interval_time%秒に1回: %connect_url% へ送信
echo.
ping -4 /n 1 %connect_url%
timeout /t %interval_time%
goto top
デザリングを開始したら、デスクトップに保存した「tethering.bat」ダブルクリックで実行します。
上記の場合、60秒間に1回、google.comに32バイトのデータが送信されます。
32バイト程度であればパケット消費量は気になるほどではないでしょう。
デザリングが終了したらスクリプトを終了してください。
特定の接続方法でのみ繋がらない場合
特定の接続方法でしか繋がらない場合、原因はいくつか考えられます。
例えば、Wi-Fi接続がうまくいかない場合、ルーターや周囲のネットワーク干渉が考えられます。
Bluetooth(ブルートゥース)接続に問題がある場合は、デバイス同士のペアリングを一度解除し、再ペアリングすることで解決することあります。
USB接続の場合、ケーブルやポートに問題がある場合がありますので、
別のケーブルやポートを試してみましょう。
ネットワーク接続の安定性を向上させる方法
ネットワーク接続の安定性を向上させるためには、いくつかのポイントがあります。
Wi-FiやBluetooth(ブルートゥース)で接続している場合は、デバイスとiPhoneを近くにおきましょう。
また、カフェなどで作業する場合は、調理している近くの席は利用しないようにしてください。
私は以前、スタバでコーヒー豆を挽く機械が動作するたびにネットワーク接続が切れることがありました。
電子レンジやモーターを使う調理機器はWiFiの接続に影響するようです。
iPhoneとWindowsのデザリングの注意点
iPhoneとWindowsをテザリング利用する場合には注意点があります。
3つの注意点をあげたので参考にしてください。
テザリング使用時のデータ容量の管理
キャリアのプランでデータ容量の上限がある場合、テザリング使用中は、データ容量の使用しすぎに注意しましょう。
データ容量を超えると通信速度が低速に制限されること合や、追加料金が発生することがあるため、定期的にデータ容量の残量を確認してください。
データ容量の残量は各キャリアが提供するアプリやWebサイトを利用してモニタリングできます。
Windows 10/11ではiPhoneやiPadと比べて多くの作業ができるため通信量も増えてしまいます。
データの消費が激しいビデオストリーミングや大規模なファイルダウンロードを避けることで、データ使用量を抑えらるので工夫して利用しましょう。
無制限プランについての注意点
キャリアの無制限プランを契約している場合は一見データ容量を気にせずにテザリングを利用できるように思えますが、注意すべき点があります。
無制限プランでも、一定期間の間にデータ量を超えると速度制限がかかる場合があります。
特に、テザリング利用においては早期に制限がかかることが多いため、大量のデータ通信をするときは気をつけましょう。
また、海外で無制限プランを利用する場合、別途高額な料金が発生することもあるため、詳細はキャリアのプランを確認するか、キャリアに問い合わせて確認してください。
海外でテザリングを使用する際の注意点
海外でテザリングを使用する際は、注意が必要です。
通常の国内利用とは異なり、国際ローミング料金が発生するため、高額な請求になることも。
出発前に、海外ローミングプランやデータパックを契約することで、コストを抑えることができます。
また、現地のWi-Fiスポットを利用することでデータ利用を最小限に抑えることも有効です。
海外での利用を予定する場合は、事前に各キャリアの公式サイトやサポートセンターで確認したほうがよいでしょう。
iPhoneとWindows 10/11のデザリングについてまとめ
この記事では、iPhoneを使ってWindows 10/11のPCとテザリング接続する方法を解説しました。
iPhoneとWidows 10/11をデザリングするには、Wi-Fi、Bluetooth、USBの3つの接続方法があります。
ご自分の環境に合った方法でデザリングを利用しましょう。
さらに、接続が不安定な場合の解決策として、iPhoneの設定やスクリプトの利用で安定性を向上させる方法も公開しましたので、デザリングがうまくいかない場合はぜひ参考にしてくださいね。
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